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ダライラマの幸福と平和の助言

 月曜日の朝。子供達はまず私のベッドにやってきて猫のようにかわいいのです。それもつかの間の幸せで、朝ご飯の前の遊びが始まるとお決まりのように姉妹喧嘩が始まって、あーまたかと溜息。

 喧嘩の原因?大体は決まっています。どちらかがハッピーじゃない。不公平だと思う気持ちがあってそれを私に訴えてくる。訴えが通らないとダダをこねて、ひょっとすると物を投げてしまったり、こんな朝ご飯欲しくない!という行動に出るのはよくあることです。

 2人の気持ちはよくわかる。どちらかを選んで善悪をつけるのはとても難しい。かといってそれぞれの気持ちを踏みにじってしまうのはあまりにも横暴だし、なにしろ月曜の朝です。私も一緒になってわめき散らすのは簡単だけど、こんな些細なことでもめて気持ちよく子供達を学校に送っていけなくなるのだけは避けたい。

 暖かくなって、デックで朝ご飯を食べられるようになったのは良いのだけれど、子供の叫び声が近所にまる聞こえ。お姉ちゃんが持っている特別のカップが自分にはない(以前落として割ってしまったから)といって機嫌が悪い妹。その姉のカップをむりやり自分のものにしたいのです。だってフェアじゃないからって・・・。

 お姉ちゃんはどうしても自分の大切なカップを譲りたくないとがんばったけど、とうとう妹に使ってもいいからと言いました。それでも下の娘は気まずいのか、素直に受け取れずとうとう癇癪を起こしたので、私は彼女を朝食のテーブルから子供部屋に連れて行きました。

 子供部屋から時々聞こえる泣き声を耳にしながら、上の娘と2人で食事をしました。上の子も複雑な顔をして私を見たので、こっちに引き寄せ黙って抱きしめてあげました。これはものすごく効果がありました。みるみる表情が明るくなっていったのです。そして彼女に「あなたの大事な妹を見てきてくれる?」と頼んだら、私に任せてとばかりに子供部屋に行き、妹に優しい言葉をかけて連れて来てくれたのです。それはもう鮮やか!「おかあさんごめんなさい」強情だった下の娘がもう子猫のようです。

 これは私にとっても、魔法のような出来事でした。言葉で押さえつけるのではなく相手の気持ちを汲み取ってあげること、赦してあげることでお互いの愛を感じあうことがこうも簡単にできてしまうとは。

 ちょうど今ダライラマの本を読み終えたところです。彼の全ての人種、宗教、思想、男女、年齢、職業、貧富、あらゆるマイノリティーの人々への差別のない、わけ隔てないやさしさにとても感銘をおぼえます。この本の「結語」のところで彼はこう締めくくっています。

21g7bdwv90l__sl125__2 私たちの心には、怒りや嫉妬、その他の否定的感情が住みつき、私たちはそれが内面の喜びや平和と相容れないものであることに気がつきません。人間の特性である知性は、策を弄(ろう)し人を犠牲にしても、いっそう所有しようとします。結局のところ、私たちは苦しみ、不条理極まりないことに、それを人のせいにします。

 分別を持って人間の知性を使いましょう。さもなければ、どこが動物よりすぐれているのです。

 もし本当に人生に意義を持たせ、幸福でありたかったら、健全に考えることから始めましょう。混乱した考えとか、否定的感情に埋まっているけれども、だれもが本来持っている人間の特質を育てましょう。

 愛と思いやり、人生に本当に意義を与えるこの二つを育てましょう。その次は副次的なことです。仏教以上に、私が説く宗教はこれです。それは単純です。その寺院は心です。その道徳は、誰であれ人を愛せよ、そして尊敬せよ。俗人であれ、宗教者であれ、この世界で生き延びるためには、これしか選択がありません。

 善良であり、実直であり、肯定的に考え、害をなす人を赦し、誰にでも友達として扱い、苦しむ人を助け、自分を人より偉いと思わないこと。この助言が単純すぎるように思えても、実践したならば、あなたはいっそう幸福になるかどうか、試してみてください。

ダライラマ 幸福と平和への助言」 聞き手:マチウ・リカール 今枝由郎:訳 トランスビュー発行

 人間の最大の敵は、自分と意見や価値観が違う他人ではなく自分の心の中にある。「愛こそがすべて」ですね。ダライラマについてもっと知りたくなりました。

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コメント

ありのままの自分を受け入れて、認めてくれる。公平にみてくれる人がいると感じる事ができる人は強くなれるし、人に優しくできる。寛大さと、深い愛を持てる人間になれるのだなと感じます。

そんな愛を感じる事ができる人間、そんな愛を与えられる人間になりたいものです。

なんかそんな事を考えさせられました。

全くその通りですね。
心のデトックスです。
小市民の私には耳が痛いダライラマのお言葉です。

yokoさん、ありがとうございます。
あぁ、なんか私が幼かった時の事を思い出しました。
yokoさんの包み込む愛でみんながやわらかくなったんですね。
愛の姿だとおもいました。

色々な立派な格言や、アドバイスが溢れているけれど
経験しながら、時には失敗したり、努力したり、逆走をしたりして
学んで、出て来る言葉を聞くとき、すとん。と心に届きます。
なんか、人間味があり、いいな。


panimoさん
この記事を書いたのは4年も前だけど、いまだに子供たちの喧嘩はやまないけどね(苦笑)。
難しそうだけど簡単。簡単そうだけど難しい。。。
ジョニ・ミッチェルの歌に「ラヴ」という曲があって私は大好きなんだけど、なんと聖書にある「コリント人への第一の手紙 第13章」をそのまま歌ってるの。
http://web1.kcn.jp/tombo/v2/CORINT113.html
ジョニの歌はここで聴けます。
http://www.youtube.com/watch?v=PlzIRXzcjY8

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