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アーティスト・ナイトと茨木のり子と生姜漬け

 花匠でのアーティスト・ナイト(個展のオープニング・イヴェント)を木曜日に無事終えた。その夜集まってくれた人々と、素適な時間と空間を共有できたことはなによりも幸せだった。初めてのソロ絵画展のスピーチは年甲斐になく照れたけど、人々からの温かい拍手を浴びたらとても満たされた気持ちになりました。ありがとう!みんな、みんな(当日会場に居なかった友人達、私の日本の家族へも)に感謝したい。

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 その夜はなんともいえない感情がこみ上げてきて少し興奮気味だった。帰宅し、オーガニックの緑茶を淹れてひとりソファーに沈む。一口二口飲んでいくと、幸福の安堵の波が押し寄せて、マグを持ったままうとうとしてしまうくらい。ベッドに入ってそのまま朝まで熟睡。のはずが、朝4時ごろに目が覚め、色々な想いが攻撃を始め結局眠れなくなってしまった。

 最近朝晩枕元に手放せなくなった茨木のり子の詩集をためらわず開ける。彼女の言葉は衝撃的で強くて、だけどとてもやさしい。茨木のり子の詩集は私の父親からだ。何故か知らないけれど(今度訊いてみることにしよう)3年ほど前日本に行った時、「これいいから読んでみなさい」と無理やり2冊手渡されてしまったのだ。どうせ地元の知り合いか誰かだろうと思って(彼女は愛知県三河地方の西尾で子供時代を送ったそうだ。そういえば大学時代の友人に同じ町出身の子がいたっけ)あまり気にもかけていなかった。なのに今や彼女の詩を読まない日はない。繰り返し繰り返し文字を辿る。

 大作『りゅうりぇんれんの物語』を読んだ後の抑えようのない心の震え。沢知恵という歌手がこの詩でピアノ弾き語り(74分!)をしているのだということも最近知った。ぜひ聴いてみたい。

 鋭い言葉でもって私達に語りかける茨木のり子はまるでジョニ・ミッチェルみたい。もう少し遅く生まれていたらギターを持って唄っていたのかな。でもあの悲しい戦争があったからこそ、彼女は詩人になったのだ。そういえばピート・シーガーが彼女の『私がいちばんきれいだったとき』を英訳して歌っているんだそうだ。When I Was Most Beautiful (Disc 2の3曲目)

訂正:英訳したのは片桐ユズル氏の間違いでした。

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   自分の感受性くらい     茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな     
みずから水やりを怠っておいて

 

気難かしくなってきたのを     
友人のせいにはするな     
しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

苛立つのを     
近親のせいにはするな     
なにもかも下手だったのはわたくし

     
初心消えかかるのを     
暮しのせいにはするな     
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

 

駄目なことの一切を     
時代のせいにはするな     
わずかに光る尊厳の放棄

     
自分の感受性くらい     
自分で守れ     
ばかものよ             

    (詩集「自分の感受性くらい」昭和52年)  

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 無類の生姜好きになって久しい(なんて1年くらいだけど)。先日オーガニックの新生姜をマーケットで手に入れて、念願の生姜漬けに挑戦。そう『がり』をね。

 ライスシロップ(米飴)で漬けたりできるかな?と検索してみたらこんな素敵なレシピが。早速漬けた。う~ん。素朴でワイルドで美味。生姜をスライスする時は繊維に沿ってやればよかったと後で知る。また漬けるぞ。がりがり。

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麗しの新生姜姫君

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たわしで洗って塩を振って、丸一日日光浴(ちょっと荒療治でかわいそう)

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でもね、ライスシロップと梅酢と水につけたら、ほらこんなに美人になったでしょ。

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炊き立てのご飯に、がりとお味噌を乗せてたべたらね、天にも昇る気持ちだったな。

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コメント

artist night行けませんでしたが、展示中にお邪魔しますよ~。
来週末はうちの旦那さん休みなのでそこを狙っています。
自分の作品をみんなに公開して楽しんでもらうのってどんな感じなのかな~、と想像しています。
楽しそうなyokoさんがとても目に浮かびます。
大成功、ですね!

Pandyさん
また雨模様の週末。今日は秋分の日ですね。

展覧会はこれで2回目。人々にわざわざ足を運んでもらってまでして私の絵を鑑賞してもらうなんて、と考えるといつも一瞬肝が縮んでしまいます。
でも人々から嬉しい言葉をかけてもらうたび、とても勇気付けられるのです。そして間違ってはいない、続けていこうという気持ちになれます。

今回の絵画展は既に4枚売れて、その3枚はもう展示されていません(ブログ右上のユーカリの花も)。自分の絵が私から離れていくのは、嬉しいけれど寂しくもある、なんとも複雑な気分です。

肩の力を抜いて、自信を持って楽しめるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうですね。
でも一歩一歩、この瞬間を大切に、確かなものを探求していけたらと思っています。

自分の作品が手から離れていくのは、お嫁に送る気持ちに
やはり似ているんでしょうか。
前にどこかで聞いたフレーズです。

さみしいけれども、買った人が知らない空間で飾られているのを想像すると楽しみでもあるような。
そして「その絵、素敵ね」とまた評価され「実はね、」とyokoさんの世界が一人歩きしていくのです。
何だか素敵、ですね。

探してるものはきっと見つかるはず★

ありがとう Pandy さん。
絵を描くことをやめてしまっていた期間、それでも何か違った方法で自己表現をしてきたけれど、それらは借り物みたいで何かいつも後ろめたさがありました。ブログもその産物のひとつ。だからいつも言葉に詰まって、常に自己満足と自己嫌悪を引きずってきました。
絵筆の握り方をまだ覚えていた(25年ぶり!)ことは、私にとって水を得た魚のような気分です。
ある意味で、私はとても不器用な人間なのでしょうね。

yokoさま、”ガリ”をお作り頂き、コメントも残して下さりありがとうございます。しばらくブログをお休みしていたので、気がつきませんでした。すみません。ところでこちらのブログ、とても素敵ですね。写真もきれいだし、好きな物も似ているように感じました。またゆっくり読ませて頂くのが楽しみです。

Nachu さん
来訪ありがとうございます!
あれから、2回目のがり漬けしました。今度は瓶にたっぷり収まるくらい生姜を用意して。生姜ってほんとうに美味しいですよね。体がぽっぽとあったまってくるので冷え性の私にぴったりです。
Nachuさんのブログの再開を楽しみにしていますね。

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