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走って観にいった「ノルウェイの森」

 オーストラリアでもようやく封切られた映画「ノルウェイの森」。

 夜8時20分からの上映に充分間に合うつもりで友人と出かけたのに、実は映画館を間違えてて、ジェームズ・ストリートからバラックスまで車で10分(だったかな。こういうときに限って信号にひっかかる)友人と慌てて駆け込むというハプニングがたまらなく超日常的で映画のワンシーンのような感覚がまた刺激的だった。まず、夜友人と映画を観に行くという行為だけでも刺激的なのだが。

 小説のイメージを全く壊すことなく、ただただ美しい映像と音楽に息を呑んだ。まるでヨーロッパの映画を観ているような錯覚を起こしたのは、監督と脚本がフランスで育ったヴェトナム人トラン・アン・ユンと、音楽がレイディオヘッドのギタリストだからなのだろうか。

 ストーリーもさることながら、個人的には1969年のノスタルジックな雰囲気が十分楽しめた。赤い公衆電話とか、黒電話の受話器に付いていた芳香剤とか。中古レコード屋のレコード針やローラ・ニーロ(春樹さんの好きな)の「イーライと13番目の懺悔」もね(このアルバムを知ったのは20代の頃だけど)。

 ストーリーだけで理解しようとしたら、「だから何なの?」かもしれない。だけど、やっぱり切ない。どうしようもなく悲しい。こういう気持ちを純粋に引き起こさせること、物語に心を預けることってやっぱり必要なんだと思った。

 映画とは関係ないけれど、会場を出たらラウンジでジョー・ジャクソンの82年のヒット曲「ステッピン・アウト」がかかっててまた嬉しくなった。最近また思い出して聴いていたりしてたんだ。

 

 サウンドトラックから一曲。「また会いに来るからね」 by Jonny Greenwood うん。もう一度観たい。

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コメント

!!私も最高に感動いたしましたよ!
あまり期待しないように、していったのですが、本当に素晴らしい出来上がりだとおもいます。
音楽の使い方、景色の仕方、登場の仕方、原作のいいところをうまく映像としてつくりあげていたと思います。
音楽、載せてくれてありがとうございます!今ずっと聴いてます

cocoさん

ご覧になったんですね。
私も期待しないで、先入観なしで観たのがよかったのかもしれません。
俳優とか全く予備知識なかったのですが(すごく疎い)、あれほどまで村上春樹の独特な言葉遣いを嫌味なく演技したのには感心すらしました。
でも緑の喋り方にイマドキの若者感覚があったのにはちょっと気になりましたが。
でも彼女の存在は光ってましたね。
この調子で、他の春樹作品も映画化されたらいいなあと思ってます。
海辺のカフカとか1Q84とか、う~ん観たい!

そうそうそうそう!!!まさしくその通りなんですよ!!
本当に見事に彼の世界を映像化していて、しかも音楽もみごとだし、まったくもって素晴らし一品です!!
私も俳優さん誰も知らなかったのですが、すごく役にピッタリのかたがただったと思いますよ。
海辺のカフカも大好きなのでぜひぜひ作ってもらいたいですよね!もちろん同じ監督で!!
私はまだ1Q84読んでいないんですよう。。。。

cocoさん

直子役の菊地凛子さんは「バベル」ですごい演技をした女優だということを思い出しました。
「1Q84」は一巻の初っ端から、まるで映画のワンシーンを観ているような錯覚に陥いるような描写なんです。
これは絶対に映画にして欲しいと思いました。

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