Brian Eno

The Sound of Crying

 ブライアン・イーノがデイヴィッド・バーン(トーキング・ヘッズ)に問いかけた公開書簡をツイッターで見つけた。

 私も今この地球の上で実際に行われている殺戮がなぜ止められないのかただただ疑問に思ってきた。
 兵士たちは自分の生活(家族)のために人殺しをする。
 国家は金をもうけるために武器を製造し他国に売る。
 新型兵器があればさらに大繁盛。
 平和のために人を殺してもいいなんて私たちはそんなことどこで教わった?
 政治家も大企業も利益のためなら平気で嘘をつく。
 人間の尊厳はどこにあるのだろう。
 ただ悲しんでいると自分を消耗してしまう。
 私には守らなくてはならない家族があるのだ。
 でも、だからこそこの問題の深さを想わずにはいられない。

「今日ぼくはパレスチナ人男性が泣きながら肉片の入ったポリ袋を掲げている写真を見かけたんだ。袋の中身の肉は男性の息子の身体だった。この少年の身体は明らかにフレシェット弾を使っていたイスラエルのミサイル攻撃を受けて、ばらばらに切り刻まれることになった(と病院は説明している)。フレシェット弾とはなにかもうご存知だと思うが、これは小さな鉄製の矢じりを数百個爆薬の周囲に固めた爆弾で、これが爆発すると人間の皮膚を切り刻んで剥がしていくことになるんだ。少年は名前をモハメド・カラフ・アル=ナワスラといったそうだよ。5歳だったそうだ。

ぼくはふと、この男性の袋に入っていた少年の肉片が自分の息子でもおかしくなかったのだと気づいて、その思いにもう何年も感じたことのない腹立たしさに捉われることになったんだ。
その後、国連がガザ問題についてイスラエル側に戦争犯罪を犯している嫌疑があるとして調査委員会を設立したいと表明していることを読んだんだ。でも、アメリカはこれに同意しないというんだよ。

一体、アメリカではなにが起きているんだ? アメリカのニュースがいかに偏向しているか、ある事件についての報道があったらそれについての別な見方をほとんど誰も提供しようとしないということもぼくは自分の経験から知っている。でも、本気で調べようと思ったら、実はすぐにでもわかることじゃないか。このあまりにも一方的な、ほとんど民族浄化のような行いをなぜアメリカは盲目的に支持しているんだ? どうしてなんだ? ぼくにはどうしてもわからない。これが単純にAIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会。親イスラエル政策を政府に推すアメリカのユダヤ系政治団体)の影響だけでそうなっているんだとぼくは思いたくない。もし本当にそういうことなら、アメリカ政府は基本的に腐敗しきっているということになるからだよ。いや、これだけが原因だとは考えられない……けれども、ほかにどんな原因があるのかぼくには思い当たらないんだ」

「こうしたさまざまな問題をふっかけてしまって申し訳ないと思う。きみがいろんな意味で政治アレルギーだということもぼくはわかっているつもりだけど、これは政治を越えた問題なんだ。いくつもの世代にわたって人類が蓄積してきた文明の資本を今現在浪費して使い尽くそうとしているのはぼくたちなんだよ。ここでの問いかけに大袈裟なものなど一つもないんだ。ぼくにはまったくわからないし、わかれば楽なのにとも思うよ」

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once more the sound of crying

is number one across the earth

           またしても嘆きの声が

           世界中でナンバーワンになる

 昔大好きだったプリファブ・スプラウト。今になってまた彼らの「サウンド・オブ・クライング」が頭の中で鳴り始めた。

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図書館で見つけた「サプライズ」

 何ヶ月か続いた私のルカ・ブルーム熱も落ち着き、その後サンディー・デニー熱が二週間くらい、それからまたジョニ・ミッチェルに戻ってきたりしてたり。今はポール・サイモン熱。最近近所の図書館で見つけてきた彼のCD 『サプライズ』 のお陰で、ちょっとこれは結構長引きそうな熱を抱えてしまった。20世紀が生んだ最高のシンガー・ソングライターと称されるポール・サイモンについては、公式サイトhttp://www.paulsimon.com/ウィキペディアで。

 音楽への恋愛に近い思い入れは年を重ねるとともに落ち着いてきたのかなと思っていたけれど(私の恋愛経験もこのくらいあったら人生変わってたな)、この頃のノスタルジックな感情と共に押し寄せる思い入れはもう一時の恋ではない。それは一生を貫き通せる「愛」なのだと思う。

 そのポール・サイモンのアルバム 『サプライズ』 はその名の通り、びっくり仰天。驚き桃の木。大傑作アルバムだった。

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U2 新作とレバノン杉と杉本博司

 この2週間ほど飽きることなく毎日繰り返し聴いている2枚のCD がある。

 1枚はU2の新作 『ノーライン・オン・ザ・ホライズン』。 もう1枚は同じくアイルランドのシンガーソングライター、Luka Bloom ルカ・ブルーム (←公式サイト。音が出ます。来週のコンサートが待ち遠しい!) の昨年リリースされた新作 『イレヴン・ソングス』。 ルカ・ブルームについてはまた今度時間をとることにして、今回はU2の新譜についてあれこれ想い巡らしてみよう。

 考えてみたらU2の新作を発売と同時に手に入れるなんて、93年の 『ズーロッパ』 以来だった。2000年発表の 『オール・ザット・ユー・キャント・リーヴ・ビハインド』 なんて、7年も経ってから初めて聴いたし、前作の『原子爆弾解体新書』 も発売後3ヵ月位は経ってからだったもの。

 U2が私に教えたくれたものは量りしれないほどある。20代の私は救いようのないほどの(笑)U2信奉者だった。アルバム、シングル、ヴィデオ、インタヴュー雑誌は全て手に入れ、ファンクラブにまで入ってた(4 Freedom 今でもあるのかな?会員番号354だったっけ?会員証も持ってたけどもう何処へか消えてしまったよ)。ヨシュア・トゥリー・ツアーを観るためにウェールズとスコットランドまで行ってきた。そしてアイルランドへ二度も渡ったのだ(主にケルトの史跡めぐり)。 

 さてU2新譜。僕ちゃんが BIG W (いつもここですみません)で $20 で見つけたからって買って来てくれたので、すぐにふたりで聴いてみた。 

 ところがである。 

 ・・・Boring ・・・

 これを誰かがつぶやくのは時間の問題だった。

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空間を浄化する音楽 ハロルド・バッド&ブライアン・イーノ/ザ・パール

 8月に入って初夏を思わせる日が続いています。寒いのか暑いのかわからないのがこの時期のブリスベン。外出に何を着ていったらいいか困ります。

 オーストラリアに住んで9年。初めて外で働きました。日本から、短期でブリスベンの高校に交換留学に来ていた高校生の世話をする仕事。2週間もなかったけれど、とてもいい経験になりました。こんな自分でも役に立つことができたことはよかったし、今の日本の子供達を垣間見ることができたのも興味深かった。みんなラヴリーな子ばかりで、なんだかとっても安心してしまったのです。おかしいけれど、自分がそういう年(彼女達の母親の年)になっているということに気が付いて驚きました。朝6時に起きて、家族4人分のお弁当を作っている時に、「私ってなんだか母親みたい!」と思ってしまったのはどうしてかしら?仕事が終わって子供達と会えると、なんだか無性にいとおしく思えてしまった。

 仕事が終わった昨日の朝は、1日で終わるはずのない山となった家事にいきなり手をつけて目を回したくなかったので、まず自分を取り戻そうと、ブライアン・イーノハロルド・バッドダニエル・ラノアの 「The Pearl 」をかけヨーガ。このアルバムの素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいのです。今日は好きな音楽のことを書いてみます。

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